コメント入れつつ書こうと取り置いていたのだけれど、時間なく とにかくアップ
アエラ1月17日号で「しあわせ」についての記事。
「幸せとは何か」をゆっくり探求しようと思ってたのに、こういう特集が組まれてしまうわけですよなぁ。
もうちょっとボクの感覚は時代を先取りしてたはずなのに(<完全なる天狗)、同時代に反応するようになってしまったか・・・トホホ
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アエラの特集を発言者別に再編して記事アップとしておきます。
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【吉本隆明】
・わたしたちはまえを向いて生きているんですが、幸福というのは、近い将来を見つめる視線にあるのではなく、どこか現在自分が生きていることをうしろから見ている視線のなかに、ふくまれるような気がするんです。
・この年になると、短いスパンを取らないと、楽しみなんてひとつもない。時間を細かく刻んで、いい気分だったら幸福と考え、悪い気分だったら不幸と考える。ただ、意識的に刻むようにしている。
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【作家・玄侑宗久】
・幸せとはですね、独立したいまを生きることでしょう。そのとき主義です。瞬間瞬間のいまを味あわないと現在の意味がない。将来のためにいまを使うなんて、二度とない『いま』に申し訳ない。
・「がんばったからゆっくり」は因果律。1960年から1970年頃までに生まれた世代は「がんばったからなんとかなる」因果律の権化みたいな時代を生きてきた。
・因果律の悪循環からの解放を邪魔するいちばんの厄介者が、現在の教育で重視されている「個性」とか「アイデンティテイー」とかいう言葉である。
過去の集積物を一般化したような個性という考え方は、人間が本質的に変化することを否定している。人間のなかには無数の自己があり、ひとはその間を揺らぎ続けて生きる。意識を、自分の内部のたゆまざる流動に持っていき、どんどんと変化すればいいんです。
・いまの自分は方便で生きているという姿勢。
方便とは「仮の姿」というよりも、「いまの姿」。連続性を前提としない。「現在のわたしは便宜上こうやってますけど、別なときには、なにをしでかすかわからない人間ですよ」という開き直りが、幸せにつながる強さを生む。
そのときそのときの方便としての役どころ、志を作りながら生きるんです。そして、瞬間瞬間にその志も脱ぎ変えていけばよい。
・立派な志でなくてもいい。そのとき、できることにする。時間を守ろうとか、妻に尽くそうとか。仮に意に沿わない結果になっても、志があればたまたまタイミングが悪いだけ、ととらえられる。
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【ライター・森綾】
・ゆっくり生きたいと考えている同世代は多いんですが、わたしたち40歳前後の女性は、ゆっくりするために、がんばるんです。
・わたしたち40歳前後って、幸せ、快楽、達成感がごちゃごちゃになっている世代。外からの刺激による快楽、がんばった達成感による幸福感が、大きくなりすぎているんですよ。
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【明治大学教授・斉藤孝】
・子ども時代にはだれもが持っている自己肯定力は、20代に社会に出てから出現する自己客観視力によって壊されてゆく。他人との比較で仕事ができない、女性にもてない、年収が低いなどなど。だからこそ、現在の自己を肯定する力を意識的に育てないと、双方のバランスがどんどん悪化してしまうという。
・自己肯定力養成法は、その時々の自分の身体の内部の快不快を第一基本にする。
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【立松和平】
・57歳になって思うけど、いちばんは中庸、幸せを意識しない幸せだ。将来を考えて生活を楽にしようと考えると、いまがしんどくなる。いま幸せを意識しすぎると、守ろうとするんだな、人間は。
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【これは譲れないという幸福な時間-アエラのアンケート結果】
・主人といっしょにお風呂に入ったあと、テレビを見ながらその日あったことを話し、寝酒を飲む(47歳女性)
・干して乾いている洗濯物に、さらに10分だけ乾燥機をかけ、ふんわりと仕上げる。(38歳女性)
・毎朝、掃除、洗濯をすませたあと、、家内といっしょに取る1時間ほどのコーヒータイム(68歳男性)
・前向きに考えること、一方で、もうこれ以上は考えないという事柄も選択すること、欲張らないこと(32歳男性)
・現状に満足するために、気持ちの落としどころを見つけようとする。(35歳女性)
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